約 53,311 件
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/1111.html
JUMだって水銀燈の保健体育の授業なら絶対休まないと思うんだ。 J「保健…か…」 JUMは時計を見上げ今の時間を確認していた。 だが、まだ授業が始まってから物の数分。期待していた程には時間の経過は優しく無い。 その現実にはため息を漏す。 J「はぁ…普通ならサボるんだけど…。」 銀「JUMく~ん、何をサボるの?」 JUMはぴくりと体を動かすと自分の不注意より先に先生の地獄耳を恨みながらも苦笑を交えて答えた。 J「…授業。」 堂々とした発言にクラス全体がざわめく。 銀「そう、今日の放課後に先生の所に来るのよぉ。」 J「……覚えて居ればね。」 残りの授業もこれだけで普通忘れるはずもないのだが、補習命令を出された事により反抗的な態度を取るが水銀燈はそれを無視し授業を再開した。 そんな事もあり授業は憂鬱に過ぎて行った。 雨が降っている…。 職員室にて 銀「根はいい子なのにねぇ…どうにかならないのかしら。」 金「かしらーって呼んだかしら?」 水銀燈は突拍子も無く現れるその相手に呆れを見せず口元に弧を描き微笑んで見せた。 銀「呼んだかもね。」 金「元気ないかしら?」 銀「元気はあるわぁ。唯、悩み事。」 金「相談にのるかしらー!」 蒼「僕で良かったら相談に乗るけど?」 一人増えた。でもうっとうしいとは思わ無い辺り本当に悩んで居る事を想像させられる。 一つため息を放つを水銀燈はそれを打ち明けた。 銀「貴方達、JUM君をどう思う?」 薔「ショタ…」 金・銀「!!!」 蒼「生徒にそれはいけないよ、薔薇水晶先生。」 一つ冷静に突っ込むが水銀燈と金糸雀は唖然としている。 蒼「えっと…優しいけど刺があるよね。」 紅「誰か呼んだのだわ。」 水銀燈「呼んで無い!邪魔よ邪魔ぁ。」 この四秒後、話を聞いて居たラプラスに薔薇水晶は問答無用で連れて行かれ何故か真紅も拐われた。 銀「もう時間だわ。行くしかないわねぇ…。有り難う、二人共。この補習であの子を変えて来るわよぉ~。」 金「頑張ってかしら。」 蒼「応援してるよ。」 水銀燈「結局…余計にやりずらくなったわねぇ。…JUM君…。」 水銀燈は職員室から出て行った。 迎うのは自習場所、一人の生徒を思い水銀燈は今日も行く。 ――そして…… 一方JUM、屋上にて J「僕は何でいっつも…こんな。」 何時からか分からないがJUMの性格はひねくれてしまった。 否、何時かは分かる。でも、それは自分の弱さ故で否定したい事実。 ここで曲げては優しく接してくれる先生達を裏切る事実。 だからJUMもこの補習と言う小さな出来事を堺に変わりたいと思っていたのも事実。 突然誰も来ないはずの扉が開く。 その開けた犯人は翠星石で屋上であるが故に風に髪なびかせ近寄って来る。そして、後ろに来ると傘を開いた。 翠「雨の中、何かっこつけて悩んでるんですか?」 J「翠星石先生…。いえ、別に。」 翠「…本当に何も無いですか?」 J「無い。」 翠「………本当―――」 瞬間、言葉は遮られる。JUMが大きな声を出して。 J「うるさい…!僕を何も知らない他人の癖に。」 そこは先生、怒りを堪えぐっと微笑みJUMの頭を撫でた。 翠「確かに、先生はなにも分からないですぅ。でも、苦しんでるのは分かるですよ?ほら、もうすぐ水銀燈と補習ですよ?元気だせですぅ。」 一つため息を吐き出し立ち上がる。雨風で微妙にずれた眼鏡を真ん中に直し、静かに屋上の出口である扉に迎う。 途中、一言呟いた。 J「……有り難。」 立ち去るのを見送れば翠星石は空を仰ぎ。こう言った。 それが後に北の大地で有名な言葉になると知らずに。 翠「少年よ、大志を抱けですぅ!」 場所は補習場所の教室へと移る。 教室…ではなく昨日。そして職員室 何故か雪華綺晶と真紅と雛苺と言う絶妙なメンバーが集まっていた。 明日に何かを残す為に…。 雪「最近暇だと思いません?」 雛「雛莓はうにゅーがあれは十分なのー。」 雪「私は暇ですわ。真紅先生、貴方も最近は水銀燈先生と喧嘩が激しいんでしょう?」 紅「そうなのだわ。絆ックルを喰らわせ無いと気がすまないもの。」 真紅がジャブを始める。すると雛苺が暴力は駄目と制止に掛かる。 それを見て企む笑顔を浮かべる雪華綺晶が居た。 雛「どうなるJUM・水銀燈!なのー。」 やっとの事で補習。 扉が中途半端に開いて居る。特に気にする事も無く扉を開くJUM。 ご察しかと思うがJUMに不幸が振り注いだ。何と黒板消しクリーナーが落ちて来たのだ。 黒板消しではない。しかし幸いな事に加速がつかなかったのか怪我は無かった。 J「生徒を殺す気か?」 銀「へ?何の事よぉ~。大きな音がしたけれど…。」 教卓に突っ伏して居た水銀燈が顔を上げれば何か?と言い気に返事をした。 当然、JUMは声を荒げた。 J「黒板消しクリーナを仕掛けたのはお前だろ!」 銀「ち、違うわぁ!そんな事したらJUM君が怪我するじゃなぁ~い?って…怪我してない?」 J「無い…。」 JUMは半信半疑だが慌てぶりを見て問い積めるのを止めた。 ちなみに犯人は誰か?と考える人が多いと思うがこれは薔薇乙女でJUMの事が好きなドールがやったものだ。 邪魔をする為に。 怪我をすれば保健室行きは決まり。補習を邪魔出来る。 それに保健室ならば心配したと言い訳して水銀燈と二人きりにさせるのは避けられる。 生徒を好きになるのはどうかと思うが…。 ちなみに、水銀燈と蒼星石ではない。 J「で、補習しに来たんだけど?」 気を取り直す事にした。水銀燈はそれに合わせ何時も通りの態度で応答。 銀「保健体育の先生に補習って…ま さ か?」 J「違う!」 コンマ単位の速さで返事が帰る。 しかし、何処か同様が見られJUMは赤面した。 銀「冗談よ、冗談。それじゃ…服を脱いで頂戴?」 J「はい…って――」 JUMが答え終わる前、正確には突っ込む前に水銀燈に薔薇の花と日本史、ついでにパイが直撃した。 刹那、JUMは悟った。 J「三人の…敵!とと、先生?大丈夫か?先生。」 銀「ええ、大丈夫よぉ。」 水銀燈は投げられた物で真紅と薔薇水晶、それに翠星石か雛苺が居る事を察した。 お陰なのかはわからないが水銀燈の補習は真面目に着実に進む事となった。 JUMが好きかもリストから雪華綺晶と金糸雀が外れた。 その頃、教室前の廊下。 翠「よぉーしクリーンHIT!って…な…何か変な雰囲気ですぅ…。これはパイ爆弾が必要だなです。」 紅「絶対に上手くは行かせないのだわ。JUM君には悪いけど、水銀燈の恋は成就させないのだわ!」 薔「ショタ…ショタ…。」 小さいながらも廊下だと流石に響く。 つーか普通隣に居たら気付くだろ! って突っ込みたいが三人は他の二人の存在に気付いた。 翠「な…なな…なななななんで此処に?」 紅「わ、私は水銀燈が悪さをしないようになのだわ。」 薔「水銀燈先生はショタが好きそうだから…。翠星石先生は何?」 翠「私は…ししし、心配だったんですぅ。元気がなかったから…。」 と、次の瞬間に水銀燈の爆弾発言。 とりあえず、翠星石はパイ 真紅は何故か薔薇。 薔薇水晶は持って居た教科書を投げた。 と、言う経緯。 無茶苦茶な状況だがこの二人は…。 雛「うにゅー可愛いよなのーうにゅーなのー!」 金「かしら可愛いよかしらかしらー!」 炸裂していた。ついでに苺大福を食べていた。酒入りの…。 そんな面白い状況の中翠・紅・薔の三人を見つめる魔の影が…。 JUMが好きかもリストから雛苺除外。 視点はやっとJUMに戻る。 銀「補習はこれで終わりよぉ…。」 J「ふぅ…。有り難うございました。えっと…また、今度教えてもらえませんか?」 銀「貴方が敬語何て珍しいじゃなぁい?勿論、良いわよぉ。その変わり、授業はサボらないの。」 JUMは今しかチャンスは無いと思ったのだ。無論、告白の。だが、忘れて居た。 廊下組を…。勿論見逃す訳も無く邪魔は入った。 J「……。僕は、水銀燈先生の授業はサボった事が無いよ。だって先生の授業は変態だけど面白いし、それに、僕は先生の事g」 銀「……JUMくn」 雛「うにゅーにお酒がうにゅーなのー!」 翠「パイが滅茶苦茶滑ったですぅ!」 紅「扉も粉砕!絆ックル!」 金「お酒かしらー!」 薔「あれ…?あれれ?教科書が飛んでく…。」 こんな展開、素晴らしいと思わないだろうか? 否、思うはずがない。そして…。 J「ギャー!」 銀「きゃあー!」 …合唱…。 ああ、蒼星石と雪華綺晶以外はラプラスにこってり叱られました。 そして、おわかりだろうが黒幕は雪華綺晶。コイツは酷い、影でクスクス笑って居た。ついでに蒼星石も見守って居た。 そして、後日談。 また別の日。 雪「うふふふふふふふ、楽しかったですわ。」 薔「お姉ちゃんの仕業だったんだ…やっぱり。」 何故こんなのになったか…。 まず、雪華綺晶は翠星石にJUMは翠星石が好きだけど水銀燈が補習を装い良からぬ事をする、と告げた。 妹にはショタコンの水銀燈がJUMに何をするか分からないなら見張っていてと、告げた。 雛苺と金糸雀には酒を与え酔わせ、真紅は水銀燈へと恨み再燃を図った。 策士である。ちなみにラプラスが直ぐに対応したのはきらきー様の告げ口によるもの。 結果、蒼の子以外は多大な被害を受けた。 そして授業。 J「言えなかったけど…これが良かったのかもな。水銀燈先生の授業をサボらず受けて居られれば十分だな…。」 そいて最後、生徒と皆さんに 水銀燈「これで終わりよぉ。」
https://w.atwiki.jp/yaruoseirei/pages/10.html
マスター やる夫 仲間精霊 現在の仲間精霊 クリス 黒猫 セラーナ 雪華 アトラ シャロ 黒銀 ロロナ グレンカイザー・ネロ 華仙 命 伯龍 友好的な精霊 初音ミク お別れした精霊 水銀燈 金糸雀 翠星石 蒼星石 真紅 雛苺 雪華綺晶 ジェイド アマテラス コッセル アデーレ・バルフェット アグニ 羽入 坂田銀時 でっていう ぺんぺん 柊かがみ 柊つかさ キョン子 ティファ ルナサ・プリズムリバー メルラン・プリズムリバー リリカ・プリズムリバー カミナ さやかちゃん 沢村智紀 萃香 白銀 ジョーカー 子龍 鹿目まどか 観鈴 神奈 ゼットン 仲間キャラクター【その1】 仲間キャラクター【その2】 仲間キャラクター【その3】 仲間キャラクター【その4】 仲間キャラクター【その5】 仲間キャラクター【その6】
https://w.atwiki.jp/silverphilosopher/pages/20.html
イリアステ・スノーア 登録日:2009/01/28 Wed 23 44 37 更新日:2014/07/05 Sat 21 58 17 ▽タグ一覧 メインサイト個人ページあり キャラ絵あり ローゼンメイデンモチーフ 人物 女性 学者 賢者 名前 イリアステ・スノーア 種族 コアトーン 体格 身長90cm 主な能力・地位 超宙域研究者 親族関係 子孫:イリアステ・アルナタシア 主要活躍宙域 アトラス銀河系・イグザ銀河系 スペック Gex6.2 活躍年代 基準時~基準時の1000年後 メインページリンク こちら 画像(G-ma氏描画) プロフィール イグザ銀河系出身の鳥類型監視者種族、コアトーンの有能な超宙域研究者。近年超宙域の発生が割と多いアトラス銀河系に現れることが多く、自身そこに赴いて研究活動をすることも多い。 白い髪飾りに白い羽と、全体に白い外観をしている。 コアトーン特有の優れた飛行能力はもちろん、エーテル制御による幻術に関しては達人級で、耐性がなければ神族すら騙しおおせてしまう。と言うより、超宙域は場合によっては危険なことも多く、こういった能力を持たないと身を守れないことも多いのだ。 性格はいたずら好きで、得意の幻術を使って相手をからかうこともしばしば。彼女の幻術のいたずらが都市伝説になってしまった地区さえも、アトラス・テクトラクタ(AT)にはある。もっとも、相手を見定めていたずらで済む範囲で済ませてはいるが。 同じコアトーンのディガス正大使、フレイヌ・ルメイミーとは元学問仲間で、現在でも超宙域やゾアクロイドに関する情報を交換する仲。また、エリーグル大財閥の都市計画研究の第一人者、マクリーン・パムラとも面識がある。 1000年後のアトラス危機後、ゾーガ超宙域でメルグリアの女の子、ケオーウィを拾うと、ATの片隅に住まわせ、自分の超宙域に関する知識を伝えて育てた。 彼女が寿命を迎えたのはその数百年後のことである。 デザイン・プロフィール:モデルはローゼンメイデンに登場する第7ドール、雪華綺晶・・・と言っても、受け継いだのは白っぽい外観とトリッキーな性格くらいである。超宙域の研究者という設定は、元々nのフィールドにしかいられないという設定からできたものだが、世界観の深奥に突っ込む役割を担う一人である。 名の由来は、雪華綺晶が作中で「イデアのイリアステル」と呼ばれていたのと、「雪」のもじりだ。 現在、彼女の子孫としてイリアステ・アルナタシアの設定もできている。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ 名前 コメント -GDW世界 白銀の賢者分室 GDW メインページ
https://w.atwiki.jp/3edk07nt/pages/275.html
「――その後の、雪華綺晶の行方は判りません。 お祖母様も、手を尽くし探したそうですが……何も。 今となっては、これだけが彼女の名残……存在した証です」 言うと、彼女は胸元のペンダントを手にとり、物悲しそうな眼差しを注いだ。 そして、気持ちを切り替えるように、少しだけ残っていたお茶を飲み干した。 僕も、彼女に倣って缶を呷る。 仰ぎ見た夏空は、より蒼を深くして、夕暮れの近いことを仄めかしていた。 それからの数分の間、僕らは、言葉を探していた。 ――と言うか。ただ、お互いを気遣い、遠慮し合ってたんだと思う。 僕も、彼女も……。 時折、もごもごと、言葉と呼ぶにはほど遠い音を、口の中で転がすだけで。 相も変わらず、四方八方から、アブラセミの喧しい声が降ってくる。 なんだか囃し立てられているようで、黙ったままでいるのは面白くなかった。 「もしかしたら――」 だから僕は、セミを無視して、センチメンタルな思いつきを口にしてみた。 「雪華綺晶は、槐さんの元に帰ったんじゃないかな」 墓とは、そういうものだ。先祖代々が暮らすための、もうひとつの住居。 不幸だった父娘……常世の国では、せめて幸せであって欲しい。 そう願ってしまうのは人情だろう。 隣りに座る彼女も「――そうですね」と、悲しげに睫毛を伏せた。 「本当に……そうであれば、いいと思います」 「槐さんの工房には、その後、誰も確かめに行かなかったのかい?」 「雛苺が、一度だけ行きました。修理に出していた『水銀燈』を引き取りに。 支払う相手がいなくなってしまったけれど……それでも、代金を置いてきた、と。 帰宅した雛苺の話では、これと言って変わったところは無かったそうですよ」 本当だろうか? 僕には、気になっていることがあった。 それは、世界霊魂を具現したという謎の結晶……ローザミスティカの行方について、だ。 雪華綺晶が去るときに置いていったのは、ペンダントだけ。 では、彼女がローザミスティカを持ち去ったとして――それは、何のために? そもそも、彼女は二度目の死の訪れを待つ数日間、何を考えただろう? 何をして、過ごしたのだろう……。 父を手に掛けてしまった――させされた、のほうが正しいのかな――ことへの後悔と絶望か。 白い肌が黒灰色に染まり、悪臭を放ちながら溶けてゆく様への、恐慌と狂乱か。 ……まずもって、まともな精神状態だったとは、考えられない。 幼子のように泣いて、震えて―― 雪華綺晶は、それこそ必死に、縋りつける何かを求めてたんじゃないかな。 それとも、いつの間にか身体にわいた蛆の群に、思い出の数々を投影して、 夢の名残を摘み取るように、ひとつひとつ潰しながら、終わりの時を待っていたんだろうか。 幕間4 『Old Dreams』 人は得てして、孤独を感じたとき、楽しかった頃に想いを馳せるもの。 いま感じているストレスを、過去の幸福で相殺させるべく、自己防衛が働くのだろう。 雪華綺晶もまた、その例にもれず、父娘の紡いだ幸せな思い出に縋ろうとしたのなら―― さっきの思いつきのとおり、住居もかねた工房を目指した可能性が高い。 そして、ひょっとしたら……偶然にも、ローザミスティカに関する記述を見つけたかもしれない。 槐氏は、病死した娘――薔薇水晶を生き返らせるために、それを欲した。 寄せ集めの材料と、師匠ローゼンの手記を頼りに、自作すら試みたと言うじゃないか。 彼は確かに、ローザミスティカの組成と効用、および使用法を知っていたんだ。 それらの重要書類は、第三者の判り得ない場所に、巧妙に隠してあったに違いない。 もし、雪華綺晶が、その書物の在処と持ち出す術を知っていて、読み、理解できたとしたら? ……『甦生』という単語に取り憑かれ、呪文のように唱えたかもしれない。 もう一度、普通の女の子として生き直せるかも……。 そんな希望が、妄執に置き換えられることは、充分に考えられることだ。 そこに、お誂え向きの存在――雛苺が現れた。しかも、たった独りで。 雪華綺晶にとっては、千載一遇のチャンスだ。衝動的に、雛苺に成り変わることを企んで……。 「――ひどい妄想だ」 思わず、僕は独りごちていた。いくら仮定と言っても、突飛に過ぎる。 『~だろう』『~かも』ばかりで、確たる道標もなく、思索だけが独り歩きしている。 仮定とは事実の究明の手段であるべきなのに…… 仮定を仮定で補うなんて、まったくもってナンセンス。 僕の呟きを聞きつけて、隣から、険を孕んだ声が届いた。 「お祖母様は、ウソを吐くような人じゃ――」 「いや、待って。違うんだ。ちょっと別のこと考えてて…… 君の話を、妄想よばわりしたんじゃないよ」 「……そうでしたか。ごめんなさい、ムキになったりして」 「いいんだ。誤解を招く言い方をした僕も悪かった。 ところで、雛苺さんと会って、話をしたことは?」 「いいえ……残念ながら。彼女の消息は、分からなくなってしまったから」 「そりゃまた、どうして」 「すべての絆は、引き裂かれてしまったの。人類が生み出した、2度目の地獄によって」 2度目の地獄。なんのことかと、暫し考えて……あっ、そうか! 僕は声をあげていた。 1937年――雪華綺晶の失踪から4年後、日本は盧溝橋事件を契機に、日中戦争に突入している。 更に2年後の、1939年。ポーランドに侵攻したドイツに対し、イギリス、フランスが宣戦布告した。 第二次世界大戦の勃発は、数千万もの人命を奪い、傷つけ、生き延びた者の人生をも狂わせた。 コリンヌさん達の塗炭の苦しみに比べたら、僕が抱えてる悩みなんか、まだケーキみたいな甘さだろう。 「緒戦で敗北したフランスが、ドイツ・イタリアと休戦協定を締結したのは、ご存知ですか? 国土は4つの地区に分割され、そのひとつの自由地区に、フランス政府の首都が移されたの」 「ヴィシー政権だね。首相は『ヴェルダンの英雄』ペタン元帥だったっけ」 「そうです。新政府は【労働・家族・祖国】をスローガンに、占領下でのフランス再生を目指しました。 でも、実状はドイツの傀儡政権でしかなく、突きつけられる要求は酷くなるばかりで……。 曾祖父の会社も、かなり劣悪な条件で、対独協力させられたと聞いています」 「そういった不満の蓄積が、民衆をレジスタンス運動に駆り立てたんだろうね」 「ええ。曾祖父もドイツに協力しつつ、裏で、レジスタンスの活動資金を援助していたそうです。 会社や家族を護るため、きわどいダブルスタンダードも、やむを得ない時代だったんでしょうね。 けれど、戦況が不利になると、ドイツは自由地区さえも占領してレジスタンスの摘発を強めました。 そして――とうとう、悲劇の日が、訪れてしまったんです」 穏やかじゃないね。そう切り返して、僕は横目に、彼女の様子を窺った。 ……が、僕の位置からだと夕日が逆光になり、翳った表情を読むことはできなかった。 これ以上、思い出すのが辛そうなら、ここでお開きにしてもいいんだけど、どうしたものか。 迷っていると、彼女は重い息を吐いて、手中のアルミ缶を握りつぶし、口を開いた。 「レジスタンスへの資金援助が発覚して、曾祖父は親衛隊(SS)に連行されました。 それっきり……曾祖父は、二度と戻らなかったそうです。 会社や屋敷もドイツに接収され、雛苺や使用人たちとも、離ればなれに―― それ以後、彼らの消息は不明のまま。僅かな手懸かりさえ、掴めていません」 何年も寝食を共にした仲ならば、きっと懸命に、お互いを探し続けたに違いない。 なのに、何十年もの歳月を経てなお、コリンヌさんは誰とも再会を果たせなかった。 逢いたくても、逢えなくなった……。そう考える方が、状況的に見て、自然だろう。 つまり―― いや、やめておこう。これ以上、過去の不幸を掘り返したところで、何も変えられない。 しつこく詮索して、空気の読めない男だと思われるのも、心外だし。 彼女のためを思うのであれば、結菱二葉氏の所在を探してあげるべきじゃないか。 「だいぶ日も傾いてきたし、そろそろ――」 言って、立ち上がりかけたものの、なんだか身体が重くて、僕はまたベンチに腰を落とした。 夏バテかな? なんて……我ながら、わざとらしさに失笑を禁じ得ない。 いま感じた重みの正体は、分かってる。この胸に蟠っている、モヤモヤの重みだ。 有り体に言えば、未練だった。この娘と、このまま別れたくない……という。 もっと、たくさんの言葉を交わしてみたい。もっと親しくなりたい。 僕は、突然この胸に湧いた、思春期の少年みたいな強い想いを持て余して―― ふと我に返ったとき、彼女に名刺を差し出していた。 「僕の方でも、結菱邸がどの辺に立ってたのか、調べてみるよ。 この一帯は空襲で焼け野原になったはずだから、戦前の地図を見た方が早いと思うんだ。 二葉氏の現住所についても、なにか判り次第、連絡するからさ」 また逢いたいがための、姑息な口実。下ゴコロ丸見えになってやしないか、心配になる。 彼女は名刺を手にして、そこに印刷された僕の名と肩書きに、目を走らせた。 そして――信用に値すると認めてくれたらしく、ひとつ、頷いた。 「でも、いいのかしら? お仕事の妨げには、なりません?」 「心配いらないさ。今は、夏休み中だからね。喜んで協力するよ」 「じゃあ素直に、ご厚意に甘えさせていただきますわ。 あの……名刺をもう一枚、いただけません? それと、ペンを」 求められたものを手渡すと、彼女は名刺の余白に、細々とした字を書き連ねた。 「私の携帯電話の番号と、メールアドレスです。一応、宿泊先のホテルと部屋番号も」 「オディール=フォッセーさんだね。連絡するのは、いつでもいいかな?」 「ええ、お願いします。少しくらい遅い時間でも構いませんから、きっと電話してね」 約束ですよ――と。彼女は、握った右手を突き出して、弾くように小指を立てた。 女の子と指切りするのなんて、何年ぶりだろう。なんだか緊張するなぁ。 僕は、胸のドキドキを悟られまいと、余裕っぽく頬を弛めながら……彼女の白い指に、小指を絡めた。 ~ ~ ~ 家に帰るなり、夕飯も食べず、風呂にも入らず、パソコンに向かう。 オディールさんのためにも、一刻も早く、結菱二葉氏の情報を収集したかったからだ。 開始8分――僕の求めるものは、拍子抜けするほど簡単に見つかった。 結菱家は旧華族で、戦前は貿易の他にも、造船、航空、製鋼などの企業をまとめ、 国内で五指に数えられる巨大な資本を有していた。いわゆる、財閥だ。 日本の無条件降伏の後、進駐したGHQによって財閥解体が行われたものの、 結菱グループは今もなお巨大資本を誇っているんだから、大したものじゃないか。 僕が見つけたファイルには、双子の兄、結菱一葉氏の死についても触れられていた。 昭和32年、大西洋で沈没した豪華客船ダイナ号に乗船していた、唯一の邦人―― それが、一葉氏だった。彼はその事故で、不幸にも、帰らぬ人になったそうだ。 弟の二葉氏は、兄の急逝に大きなショックを受け、一時期、人前に出なかったらしい。 そして、どうにか復帰した時、穏和だった彼の人柄は、すっかり変わっていたと言う。 以来、結菱グループ総裁として辣腕を振るい、一線を退いた今も、名誉顧問に就いて隠然たる影響力を持っているとか。 現住所については、少しばかり手こずったけれど、なんとか目星を付けることができた。 古都・鎌倉にある結菱グループの別荘に、どうやら二葉氏は隠居しているらしい。 取り急ぎ、彼女に電話をかけた。その場で、明日、二人で彼を訪ねる約束もした。 ――思いがけず早々に目的が果たされてしまって、なんだか物足りない気分だ。 そこで僕は、他の人物についても、調べてみることにした。 コリンヌ=フォッセーもまた、意外に著名人だったらしく、速やかにデータが上がってきた。 彼女は戦後、曾祖父の会社の代表取締役に就き、収益の一部を戦災孤児の救済基金に充てている。 また、奨学金としてフォッセー基金を設立するなどの功績に対し、近年、フランス政府から表彰されていた。 国家功労勲章の表彰式典の写真に、勲章を手に品よく微笑む、小柄な淑女を確認できた。 ゆったりと胸の辺りまで伸ばされた、柔らかそうな金髪の毛先が、くるんと縦にカールしている。 ライム色の澄んだ瞳と、ふっくらした頬、全体的に丸っこい面差しがチャーミングだ。 若かりし頃は、かなりの美人だったんじゃないか……なんて、ついつい、想像を膨らませてしまう。 この人とも、一度でいいから、話をしてみたかったな。 次に調べたローゼン・槐の両氏については、うわさ話の域を出ない、信憑性に乏しい情報ばかりだった。 ローザミスティカや、エーテル・クリスタルなんて単語に至っては、検索にすらヒットしない。 けれど……興味を惹く記述も、僕は引き当てていた。ローゼンもまた、孤児を集め、養っていたらしい。 彼は、子供たちの才能に応じて、さまざまな自活のための技能を教えたと言う。 槐氏も、あるいは、才能を見出されて弟子となった孤児の一人だったかもしれない。 他には、ローゼンは実の娘(一人娘だったらしい)に惨殺されたらしいなんて情報も出てきたけど…… さすがに、これはガセだろうね。インターネット上にある情報の全てが、真実とは限らないし。 ――まあ、とにかく。より詳しい話は、明日、当事者に会って聞くほうがいい。 すっかり遅くなった夜食を済ませ、シャワーを浴びた僕は、いつもより早く床に就いた。 幕間4 終 【3行予告?!】 遠ざかる人なら、なにも告げはしない。悲しみは私だけのもの―― ぐるぐると――それこそ未来永劫、二人の想いが廻るだけ。 それが、私の望む世界の、すべて。 次回、エピローグ 『ささやかな祈り』
https://w.atwiki.jp/twitteringbird/pages/90.html
2011 FATE/graffiti 2012 獅子身中の神父は獅子を食らう 【主な登場人物】 言峰 綺礼(ことみね きれい) イスカンダル(名はライダー、真名はイスカンダル) ギルガメッシュ(名はアーチャー、真名はギルガメッシュ) ランサー(真名はディルムッド・オディナ) ケイネス・エルメロイ・アーチボルト 【CP】 言峰×ギル ライオン×ギル イスカンダル×ギル ←「 GIANT KILLING 」 「 SLAM DUNK 」→
https://w.atwiki.jp/subeko_love/pages/2.html
メニュー トップページ システム 戦闘システム 御霊合体 種族スキル 登場人物 やる夫ステータス 保有スキル やる夫の戦闘スキル やる夫の自動スキル やる夫の先制スキル やる夫の仲魔 闇統べる王 カーネル 星光の殲滅者 エヴァ 雪華綺晶 クドリャフカ ベヒモス アマテラス タバサ ルーグ オンギョウキ ガルーダ 近衛 史菜 やる夫の悪魔全書 Lの商品 一樹の商品 施設 知覚した異界 依頼情報 その他情報 悪魔についての設定 スキルテンプレ Q&A メニュー メニュー2 リンク @wiki @wikiご利用ガイド 他のサービス 無料ホームページ作成 無料ブログ作成 2ch型掲示板レンタル 無料掲示板レンタル お絵かきレンタル 無料ソーシャルプロフ ここを編集
https://w.atwiki.jp/irosuma_doujinshi/pages/796.html
はるかぜとともにプププランドへやってきた旅の若者。 なんでもすいこむ、くいしんぼう。 ※星のカービィポータルのキャラ紹介より 「はぁい!!」 ※各種ゲームでよくある掛け声 概要 星のカービィの主人公。イロスマなどにも登場しているが、なりスマにも登場。 人物・性格 イロスマと同様に原作通りで、基本掛け声のみで喋らない。詳しい性格はイロスマ カービィの記事を参照のこと。 作中での活躍(ネタバレ注意) + ... ポケモン草原、大晦日スペシャル(2019)のプリズムタワーに登場。 ポケモン草原ではスペービィが味方につけたリザードンを倒し、最後の切りふだを発動させ見事1位。 プリズムタワーでは3位だった。 OVAでは他のキャラクターと比べ、あまり目立った活躍は無かった。しかし所々で攻撃に参加していた。 最終戦である終点では、マリオ、ワリオ、リュカ、そしてクマトラと同じ任天堂の版権キャラクターたちと戦っている中、ピンクンの最後の切りふだ、「ピンクンクラッシュ」を喰らい、ワリオと共に撃墜され16位。 最後まであんまり目立たなかったけど、人形がデカすぎたせいじゃあ… 補足 登場演出は原作スマブラ同様ドカンから登場。 人形がやたらデカいのはごっこ遊び時代の人形をなるべく同じものを使おうとした結果である。 未だにコピー能力を使ったことがない…と思わせておいて打ちスマアレンジステージ回で何気に使っている。原作のスマブラまんまだけど 技 基本的に本家スマブラのカービィと同じなので、イロスマ カービィの記事を参照のこと。 登場回 なりスマSP オープニング https //www.youtube.com/watch?v=GSu_nRhPRPY なりスマSP戦 戦場 https //www.youtube.com/watch?v=Uowhi9JFjoE なりスマSP戦 ポケモン草原 https //www.youtube.com/watch?v=kv21YSwrvro なりスマSP戦 大晦日スペシャル 打ちスマアレンジステージ豪華二本立て https //www.youtube.com/watch?v=FLsGSZuPi3c なりスマSP キャラクター紹介動画 https //www.youtube.com/watch?v=X3KS0GRNdA8 なりスマSP OVA 1/6話 https //www.youtube.com/watch?v=pAkBbxGWnbA なりスマSP OVA 2/6話 https //www.youtube.com/watch?v=Cue2z6iCRnc なりスマSP OVA 3/6話 https //www.youtube.com/watch?v=eUcaHh2iWMA なりスマSP OVA 5/6話 https //www.youtube.com/watch?v=FjWq05qt0_o なりスマSP OVA 6/6話 https //www.youtube.com/watch?v=lp0oIFPIHb8 なりスマSP最終戦 終点 https //www.youtube.com/watch?v=YJKov0YA00s なりスマSP ED https //www.youtube.com/watch?v=1wzirY2TRBI 【イロスマ同人誌】なりスマSPおまけ動画 最後の切りふだ全集 https //www.youtube.com/watch?v=0RF5I1-Ftz4
https://w.atwiki.jp/yarurjisedai/pages/20.html
登場ポケモン ノーマル セイバー ピジョン ノコッチ トゲキッス ほのお クー子(変異種) ヒードラン みず 雛 ⇒ 鍵山雛 ドロロ カブト でんき アラエル くさ 雪華綺晶 雛苺 真紅 怒江 サボテンダー シェイミ こおり ユキワラシ ⇒ ユキメノコ ⇒ ユキメノコ・N ウカムルバス かくとう どく ギャオス(変異種) ゴルバット ⇒ クロバット オオナズチ クイーンホモォ じめん 第一疾走者 バランス理論の男 ひこう 文 エスパー むし ゼットン ⇒ ハイパーゼットン 比良坂初音 アレニエ メガギラス いわ ゴースト ムウマ さとり ワルプルギスの夜 ドラゴン ミニリュウ コイキング(変異種) あく ダークライ ユベル はがね 螢光燈 ナイトメアドール ありす
https://w.atwiki.jp/twitteringbird/pages/49.html
2011 FATE/graffiti 【主な登場人物】 言峰 綺礼(ことみね きれい) イスカンダル:名はライダー、真名はイスカンダル。 ギルガメッシュ:名はアーチャー、真名はギルガメッシュ。 【CP】 言峰×ギル ライオン×ギル イスカンダル×ギル ←「 GIANT KILLNG 」
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/276.html
ローゼン「…JUM君、というわけでうちで是非、講演会を開いてくれないかね?君のような立派な先輩の話は、生徒達にとてもためになると思うんだ。」 JUMという言葉に、校長室の前を通り過ぎる真紅の足が止まる。 桜田JUM…それは真紅の幼馴染で、昔はずっと一緒に遊んでいた仲だったのだが、今では有名なファッションデザイナーになってしまい、すっかり手の届かぬ存在になってしまっていた。 JUMに久しぶりに会えるかも…と、思わず聞き耳を立てる真紅。 JUM「…ローゼンさん、僕があまり学校にいい思い出が無いこと、よくご存知でしょう?」 ローゼン「しかし…そ、そうだ!君の友達の真紅君…覚えているかい?彼女、今うちの学校で教員をしているんだ。久しぶりに会ってみないかい?」 突然、自分の名前が出てびっくりする真紅。JUMは私のこと覚えていてくれているだろうか…もし一目会えたなら、あの時言えなかった言葉を…でも、もし忘れていたら…。 不安と期待が入り混じる中、JUMは返答する。 JUM「真紅、か…なつかしいな…。でもすいません…これからパリコレの準備もしなきゃいけないんです…とても時間なんて…」 淡い期待は打ち砕かれた。 考えてみれば、JUMの周りにはモデルの綺麗な子が沢山いる…今更私なんかに会ってもしょうがない…なんて馬鹿なことを考えてしまったんだろうと自分を責めた。 諦めて校長室の前を立ち去ろうとする真紅。しかし、校長はまだ粘り強い交渉を続けていた。 ローゼン「そ、そうだ!講演会が終わったら、久しぶりに体育の授業でも見学して行かないか!?未だに、初等部(小学校部門)もブルマで授業をやってたりするんだが…」 JUM「ローゼンさん…あなたの熱意には負けましたよ…!分かりました、このJUM桜田がどれだけ偉大かということ…皆さんに思い知らせて差し上げましょう!!」 あまりの変わり身の早さに、もはや言葉も出ない真紅。そして、おもむろに電話を取り出し、誰かと話し始めた。 真紅「あ…雪華綺晶?ちょっとお願いがあるの。今からファッションデザイナーの桜田JUMという男の家と、校長の家を爆破して頂戴。ええ、生死は問わないわ。」 …次の日、新聞では桜田邸崩壊、そして桜田JUM氏重傷というニュースが1面を飾ったという。 ちなみに、同じく校長の家も爆破されたが、残念ながらニュースとして取り上げられる事はなかったそうだ。 続き:真紅と帰ってきたJUMグッドエンド 別の人が書いたやつ:雪華綺晶と横山光輝な三国志